共に敗北して来た全ての仲間たちへ
今日、ふとテレビを観ていたら
まだ10代の若い子が出ていた。
彼は新しい世代と呼ばれていて、
有名人のSNSに登場した事により、一夜にして人生の方向が変わったらしい。
彼はこれから、
もっともっと自分のやりたい事をやり、自分がパイオニアとして進んでいきたいとイキイキと語っていた。
僕はテレビを見ながら、
彼は僕たちが死に物狂いで渡ってきた道を一夜にして渡ってしまったんだと思った。
僕たちが時間や労力や、本当に色んなものを代償に払いながら、進んできた道を一夜にして、渡ってしまったんだ。
僕たちは
ゆっくりだけど、必死にもがきながら、それでも信じて進んできた。
たまにこれで良かったのかな?なんて思うことが多かったけど、それでも、僕たちは信じることしか出来なかった。
途中多くの仲間たちを失った。
それはまるで、戦争の最中、友達を失っていく兵隊の様に、恐ろしく、悲しいものだった。
何かのために血と涙を流しながら、ただ無謀にもがき続け、進んできた。
そんな何年間を彼は1日であっという間に超えてしまったんだと思った。
僕たちには、もうテレビに出てた彼のようなセンスや、華やかさなんてないのかも知れない。
認める事はとても怖い事だけど、
僕たちは傷だらけで、くたびれてて、踏み潰された雑草の様に無様なのかも知れない。
だけど、それでも僕たちは本当に大切なもののために闘って来たんだ。
彼からしたら、そんなのは知らないって思うのだろう。
彼からしたらこの道はそんなにハードじゃなかったって言うのだろう。
だけど僕たちはその道に命を賭け、ただ懸命に進んできた。
僕はそんな共に闘って来た、
全ての兵隊達のために伝えなくちゃいけない事がある。
僕らの闘いは必ず無駄ではない。
とても不器用だったけど、
とても無様だったけど、
闘った日々や涙は誰にも否定されるべきではない。
もしかしたら報われる事はないのかも知れない。
この道の先にゴールなんか無いのかも知れない。
だけど、それでも、何にも飲み込まれずに、
無謀に自分の心のために大きな世界を否定してきた毎日は誇れるものだと思う。
何度も敗北を喫しても、
それでもまた立ち上がり、
傷だらけでも武器を揃えてまた闘いに向かう。
また敗北するのが頭によぎったって
でもそれでも挑み続けてきた。
次こそは、次こそはと、、
敗北に価値はない。
結果が全てなんて言葉がこの世にはある。
確かに、価値は無いかも知れない。
だけど意味はあるはずなんだ。
敗北すらも自分の人生の糧にして、
その闘いの日常を愛して欲しい。
自分の思いため、
心のため、闘いに明け暮れた日常を宝物にしてほしい。
僕たちはもう彼の様な華やかさや、美しさなんて無いのかも知れない、だけど、
それすらも誇りに思い、
その人生を愛してほしい。